あこがれのギリシャ風景。家にいても心は旅気分!


by salasa_ohkura

カテゴリ:ギリシャ神話( 6 )

勝者にオリーブの冠

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バンクーバーオリンピックは間もなく閉幕。
選手達は記録と闘い、国民の期待に応えるべく重圧の中、戦ってきました。
メダルを手にするまでは本当に過酷な道のり。
メダルを手に出来るのは一握りの選手。
時に選手達の姿が痛々しく見えることもありました。

ギリシャで始まったオリンピック。
古代は最高神ゼウスに捧げる祭典でした。
メダルはありません。
最終日に勝者はゼウス神殿に集まり、
神殿の隣にある聖なるオリーブの枝で作られた冠が贈られました。
この冠を手にして帰郷することはとても名誉なことでした。

当時、戦争をしていたペルシャの士官達は
オリンピックの褒美がオリーブの冠だと知ったとき
「お金」ではなく「神への奉納そして名誉」の為に戦うギリシャ人に驚き、
「我々は何という相手と戦っていたのか」と言ったそうです。

2004年のアテネオリンピックの時は、勝者に金メダルと共に
オリーブの冠が贈られました。
オリンピック発祥の地での開催ということを実感したものです。
ギリシャでは、オリーブの冠をいただいた選手は切手にもなりました。
上の写真は郵便局で見かけた切手のポスターです。
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左はパラリンピック会場で。
メダルをもらった選手のお子さんが
オリーブの冠をかぶり、花束を持って歩いているのを見かけ、
写真を撮らせてもらいました。



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by salasa_ohkura | 2010-02-27 15:01 | ギリシャ神話

オリーブにまつわる神話

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地中海沿岸に多く見られるオリーブ。
私の中ではオリーブはギリシャを象徴する木のように感じています。

ギリシャ神話の中にオリーブにまつわる話があります。
当時、都市には守護神がいて神殿を建てていました。
神託で有名なデルフィーがアポロンを信仰していたように。

アテネの街にも守護神を、との声に知恵の女神アテナと海の神ポセイドンが
名乗りを上げました。
どちらを選ぶべきかの選択は
それぞれが街に贈り物をし、どちらかを選んでもらうという方法です。e0171285_1515119.jpg

アテナはオリーブの木を。
ポセイドンは三叉の鉾で地面を突いて海水が湧き出す井戸を。

オリーブは雨の少ないやせた土地でも丈夫に育ち、実は保存食に、また絞れば良質の油になります。
海水はミネラル豊富な塩になり、交易品としても使えます。

民衆が選んだのがオリーブでした。よって、この都市の名前はアテナイとなったのです。
この場面は写真、アクロポリスの丘にパルテノンと共にそびえ立つエレクティオン神殿の前で行われたそう。
神殿の傍らにあるのが、アテナ女神から贈られた聖なるオリーブと言われる木。

照りつける夏の太陽にひび割れた地面にも力強く根を張る生命力。
人々の暮らしに深く溶け込んでいるオリーブを見ると
女神によってもたらされたという神話を思い出します。

エレクティオン神殿については次回に。



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by salasa_ohkura | 2009-11-27 14:56 | ギリシャ神話

クリムトの描いたアテナ

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全国を巡回している「クリムト・シーレ ウィーン世紀末展」は12日に東京の会期が終わり、次は大阪で開催されます。
ポスターなどでご存じの方も多いと思いますが、展覧会の目玉の一つがクリムトの「パラス・アテナ」という作品。(写真・展覧会のHPよりお借りしています)
ギリシャ神話で知恵の女神といわれるアテナについては語ることが沢山あるのですが、今日は女神の胸に記された不思議な顔に注目してみましょう。

これは世の果ての住むゴルゴン三姉妹と呼ばれる怪女の一人メデューサ。
髪は蛇、歯はイノシシの牙という恐ろしい顔を見た者は石になってしまうのです。
もともとメデューサは海の神ポセイドンと愛し合った少女でしたが、アテナ女神を馬鹿するような態度をとったことから醜く恐ろしい姿に変えられてしまいました。

神々の父ゼウスの息子ペルセウスが囚われの王女アンドロメダを助ける時に、アテナ女神の助力によりメデューサの首をとって武器とし、敵を石に変えながら救出に成功。ペルセウスは戦いのあとに効力のなくなったメデューサの首をアテナに献上すると自分の盾の飾りとしました。

この物語によってアテナの盾や鎧にメデューサが描かれることが多いのです。

上の写真はコルフ島の考古学博物館にあるアルテミス・メデューサ神殿の破風部分。神話で描写されているメデューサとは異なり、おおらかでユーモラスな感じ。クリムトも同じような雰囲気で描いています。

世界の名画や彫刻はギリシャ神話をテーマにしたものが多く、少し知識があると鑑賞する楽しみが広がるはず。また今回の物語、ペルセウスとアンドロメダは星座になって夜空に輝いています。


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by salasa_ohkura | 2009-10-14 18:24 | ギリシャ神話

古代の劇場

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紀元前のギリシャでは、すでに病の治療に適度な運動や精神の解放を取り入れるという方法が取り入れられていたことを前回の記事で取り上げました。医神アスクレピオスの神域を含むエピダウロスの治療所は、現在も発掘中で多くの部分が礎石だけを残すのみですが、劇場だけは当時の姿を完璧な形でとどめています。

55列の観客席に1万4000人を収容できる大規模な劇場は紀元前4世紀に建てられました。アテネのアクロポリスやアポロンの聖域・デルフィー遺跡にある劇場と比べても圧巻の大きさです。初めて訪れた時は息をのみました。

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観客席最後列は地上23メートルという高さ。広がる眺望は丘陵地帯に延々と続く松や糸杉、オリーブの森。観光地であるにもかかわらず、ここにあるのは遺跡だけ。紀元前そのままの景観なのです。

更に素晴らしいのは劇場の音響効果。直径20メートルの大舞台にも自由に入れるので、中央に立ってコインを落としてみる人や歌を歌う子供の姿に出会いました。

観客席には「黄金分割比」が取り入れられています。最も均整のとれた縦と横の1:1.618は「神から授かった比率」。ピラミッドやパルテノン神殿、ミロのヴィーナスにも見られるように人間が最も美しいと感じられる形を生み出しているのです。

でも、それらの前で黄金比の説明は必要ないでしょう。「美しさ」が見る人の心にまっすぐ届いてくると思います。


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by salasa_ohkura | 2009-05-15 17:10 | ギリシャ神話
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前回の記事で話題となったギリシャの薬局ΦΑΡΜΑΚΙΟ(ファルマキオ)をご紹介します。

写真は通常の「蛇と杯」の看板の他に古代の治療所の様子を描いた絵が店の装飾として用いられています。撮影したポロス島ではこのように店のイメージにピッタリの絵看板を掲げているところが幾つかありました。e0171285_9382173.jpg

この薬局の前に佇んでいるとギリシャのペロポネソス半島にある古代の治療所・エピダウロスを思い出します。ここに来た患者は、神々に生贄を捧げ、清めを受けた後に聖なる仮眠所で夜を過ごしました。動物の皮を敷いた寝床で見る夢の中にアスクレピオスが現れ、翌朝に見た夢の内容を神官に告げて治療法や薬の調合法が決められたといわれています。治療が一定の成果を上げていたことは、現在、博物館に収められている治癒した部分を形どった患者からの奉納品でわかります。

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エピダウロスの治療所は、病を治す為に適度な運動や身体の弛緩、精神的な解放などが必要であるとの考えから広大な敷地に宿泊所、運動施設(競技場、闘技場、体育場)、浴場、音楽堂、劇場などの設備が揃っていました。紀元前からこのような考えがあったことに驚きます。遺跡は今も発掘中、写真のように多くの部分が礎石を残すだけですが、劇場だけは完全な形で残っています。エピダウロス最大の見どころである劇場の詳細はは次の記事で。




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by salasa_ohkura | 2009-05-08 18:30 | ギリシャ神話
豚インフルエンザのニュースが連日報道され、世界を震撼させています。
ニュースや新聞で度々目にする国連の「WHO世界保健機関」のマークがギリシャ起源ということで、取り上げてみました。(下の画像はウィキペディアより)
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中央部分の蛇がからみついている杖。これはギリシャ神話で医学の神と言われるアスクレピオスが持っているもの。アテネ考古学博物館の彫像で杖の様子がよくご覧になれると思います。蛇はアスクレピオスのシンボルで、再生を意味していると言われています。
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アスクレピオスはギリシャ神話の12神の一人。アポロンの息子ですが、母の不貞など諸事情によって山奥にて半人半馬のケイロンに育てられることになります。彼はそこで薬学を学び、病を治すだけでなく最後は死者まで蘇生させるまでに。しかし生死を操ることは出過ぎた行為であると冥界の王からの苦情もあり、最高神ゼウスの雷挺で命を落としてしまいます。

死後は神として祀られ、神殿や治療施設、劇場など多くの遺跡が各地に残っています。またギリシャでは現在も薬局は、蛇と薬の杯を組み合わせたマークが看板となっています。この辺りは次の記事で。

豚インフルエンザの感染がこれ以上拡大しないことを祈るばかりです。


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by salasa_ohkura | 2009-04-28 12:24 | ギリシャ神話