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あこがれのギリシャ風景。家にいても心は旅気分!


by salasa_ohkura

復活祭

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特別な1週間の終わりは、キリストの死と向かい合う大金曜日、悲しみの中で喪に服す大土曜日。
そして日付が変わる夜の12時になると復活を告げる鐘が大きく鳴り響き、人々がミサに出かける為、夜中とは思えない騒がしさ。教会で火をもらったろうそくを手に歩くので、窓から通りを眺めるとあたたかい灯りが揺れ、「フロニァ・ポラ(おめでとう)!」という声が聞こえてきました。

家に戻ると羊の臓物のスープ「マギリッツァ」を食べ、長い節制の後に肉が解禁になる身体の調子を整えます。朝を迎えてからは宴の準備がスタート。
最も重要なのは子羊を丸焼きにすることです。神への生贄と言われる羊、その臓物をグルグルと巻いたココレッツィを焼いて食べるのが祝宴のメインディッシュ。この時期のスーパーに行くと羊焼き専用のコンロが山積みになって売っていますし、節制の間はマカロニを置いていた肉屋にも子羊が何頭もぶら下がりはじめます。

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どこの家も家族や遠方の親戚が大勢集まり、とてもにぎやか。羊が焼けるのを待っている間の話し声や笑い声、陽気なギリシャ音楽が流れ、羊を焼く煙と香ばしい匂いががあちらこちらから漂ってくるのでした(写真、上)。

祝宴を外(庭やテラス)で行うというのがギリシャスタイル。寒い時期以外は食事やお茶の時間を戸外で過ごすギリシャ人にとって、「外で食事を楽しむ季節」の境となる日でもあるように感じられました。天気の安定しなかった復活祭前とは一転、ギリシャらしい青空の日が増えてくるのです。

冷たい雨や雪、鉛色の曇天の日々を経てようやく迎える春たけなわの喜びがキリストの復活を喜ぶ気持ちと重なる大きな祝祭でした。



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by salasa_ohkura | 2009-04-17 18:10 | 行事