オリーブにまつわる神話
2009年 11月 27日
地中海沿岸に多く見られるオリーブ。
私の中ではオリーブはギリシャを象徴する木のように感じています。
ギリシャ神話の中にオリーブにまつわる話があります。
当時、都市には守護神がいて神殿を建てていました。
神託で有名なデルフィーがアポロンを信仰していたように。
アテネの街にも守護神を、との声に知恵の女神アテナと海の神ポセイドンが
名乗りを上げました。
どちらを選ぶべきかの選択は
それぞれが街に贈り物をし、どちらかを選んでもらうという方法です。
アテナはオリーブの木を。
ポセイドンは三叉の鉾で地面を突いて海水が湧き出す井戸を。
オリーブは雨の少ないやせた土地でも丈夫に育ち、実は保存食に、また絞れば良質の油になります。
海水はミネラル豊富な塩になり、交易品としても使えます。
民衆が選んだのがオリーブでした。よって、この都市の名前はアテナイとなったのです。
この場面は写真、アクロポリスの丘にパルテノンと共にそびえ立つエレクティオン神殿の前で行われたそう。
神殿の傍らにあるのが、アテナ女神から贈られた聖なるオリーブと言われる木。
照りつける夏の太陽にひび割れた地面にも力強く根を張る生命力。
人々の暮らしに深く溶け込んでいるオリーブを見ると
女神によってもたらされたという神話を思い出します。
エレクティオン神殿については次回に。
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by salasa_ohkura
| 2009-11-27 14:56
| ギリシャ神話